ソフトテニスにおける相手ストロークの打球予測:熟練度による比較から

一般演題(ポスター発表) P-04

○田村隆泰(株式会社日経リサーチ)

背景

近年、ソフトテニスの技術や戦略を解説した本が多く出版されており、優れた指導者がいなくても、技術の向上は十分に望める。しかし、試合に勝つために重要な要素である、予測能力について解説している本は少なく、その研究も極めて少ない。

目的

そこで本研究は、熟練度に着目し、ソフトテニス熟練者の予測能力がどのように優れているかを検討した。予測能力の研究(Williams ら、2002)を参考に、熟練者は熟練度の低い者よりも予測の得点が高いことを仮説とした。

方法

大学生 33 名を対象に実験を行った。参加者は、参加者から見た相手プレーヤーの位置、味方の打球方向、打球の方向(クロス、ストレート)、打球の種類(シュート、ロブ)の 16 種類、各条件 10回ずつの全 160 試行の映像を観察し、打球のコースと球種を予測した。

結果

分散分析の結果、熟練度の主効果はなかったが、刺激パターンに主効果がみられた。また、熟練度と刺激パターンに交互作用がみられ、一部のパターンで熟練者が準熟練者よりも予測の得点が有意に高かった。

結論

以上より、ソフトテニス熟練者はどの場面でも予測能力が優れているわけではなく、特定の場面の予測能力に優れていることが分かった。

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